「いい人」から買いたい①


前々回は「アトリビューション」について書きましたが、
今回はマーケティングにとって、とても大切な「リアルメディア」についてです。

広告ではリアルメディアとは、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌等の
オフラインメディアという意味で使いますが、
ここでは、人(会社の人及び関係者)も実はリアルメディアと同じ
「リアルメディア=人」という意味で使います。

一般的な購買パターンとして、以下の4つのパターンがあるとお伝えしました。

①ネットショッピング(ネットで見てネットで買う)
②ショールーミング(店頭で見てネットで買う)
③WEBルーミング(ネットで見て店頭で買う)
④ショッピング(フラリ店頭で見て店頭で買う)

では高額商品(戸建、マンション、クルマ等)は、どうでしょうか?
③WEBルーミング(ネットで見て店頭で注文する)という購買パターンが一般的でしょう。

高額商品購入の経験のある方なら、
まずはネットで検索してWEBサイトや口コミサイト、SNS等をつぶさにチェックし、
同業他社の商品とも比較検討しながら、候補をいくつかピックアップして、
資料請求若しくは欲しい商品や購入先が決まっていれば来店予約をするでしょう。

資料請求の場合は、資料が届いて掲載内容が希望通りなら来店予約、
いまいちならまた他社を探す、の繰り返し。
そして来店予約して、実際にショールームやモデルハウスに出かけ、
初めてその「会社の人」に対面するわけですね。
ここからリアルな接客が始まるわけですが、
その初めての人(受付スタッフ、営業担当、たまたまいた営業部門以外の人かもしれない)が、
残念ながら好印象ではなかったら、どうでしょう?「なんか感じ悪いな~」とか思ったりしますよね。

ショールームやモデルハウスでは、
初めて人(サービススタッフ、営業スタッフ等)と対面したり、
お店や会社の雰囲気を直に感じたりして、
好印象なら購入モードが高まる、印象悪ければテンションが下がってしまう、
ということになるのではないでしょうか。
しかしながら自分の住んでいるところには「そこ」しかない、ということもあります。
その場合、多少は目は瞑って買わざるを得ないときもあるでしょう。

ウチはメーカーだから、卸しだから、営業マンの研修はやっているから等々、
ましてや営業マン以外の間接スタッフは部署の仕事を滞りなく遂行すればそれで良し、
接客は営業に任せればいい、と割り切っている経営者も多いかもしれません。
会社訪問しても、フロアの誰も挨拶もせずに黙々とPC相手に作業を続けている職場も多く、
なんだかなぁ、と思ってしまうのは私だけではないでしょう。

自社の「人」をリアルメディアという認識だと、
自社をPRするにはこれ以上の強力なメディアは無いわけで、
「営業じゃないからお客さんや業者さんが来ても関係ない」では、
大変もったいないことになります。
余談ですが(極端な例かもしれませんが)、
お客さんにはお茶やコーヒーを出すが、業者には水も出さない、
という会社もあります苦笑。

やはり、商品・サービスに特段差異がないなら(そういう企業が多いからこそ)、
「いい人」のいる会社から買いたいもの。
「いい人」がいる職場は、なんだか雰囲気も違いますし、
離職率も低いようです(アンケートを取ったわけではないですが)

ということで、今回はここまで。
次回は「いい会社」「いい人」について書きます。